【マンガ】奉仕の理念を未来へ繋ぐ ロータリーの原点決議23-34から紐解く奉仕の心
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68理論提唱派と奉仕実践派の対立ここに自己研鑽と会員同士の切磋琢磨により奉仕の心の形成を育み、職業倫理を高めてゆこう、奉仕活動は個人の立場で行うべきいう考えの理論提唱派と、社会的弱者に対し人道的奉仕をクラブとして実践しようという奉仕実践派の間で大論争が起こり、ロータリー分裂の危機に陥りました。奉仕実践派で熱心なアレンを理論提唱派のシェルドンは「全米の問題をロータリークラブが解決すべきだというようなことになると論外だ。ロータリーの奉仕は個人奉仕が本質であり、団体奉仕は筋が違う」と非難しました。数々の非難を5年間も受け続けたアレンは、思い悩んだ末、1922年にロータリーの創立の祖、ポール・ハリスに自分の思いを綴った手紙を書きます。ポールは「あなたに反対する人たちの考えは間違っていない。しかし、あなたの活動がロータリー運動に反するとも思えない。両方が調和し解決が図れるよう次の国際大会で議題の提案を提出したい」と返事をし、ナッシュビルロータリークラブの会員で1936~37年国際ロータリー会長を務めるウィル・メーニァ・ジュニアが提案書を書き上げ、1923年のセントルイス国際大会に34号議案として提案を行いました。そうして生まれたのが「決議23-34号」です。

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